イスラム建築のメインディッシュ、モスク。
神様や仏様、たくさんの像を作る仏教やキリスト教などと違い、偶像崇拝が禁止されているイスラム教の神殿の中にはありとあらゆる像や肖像画が飾られていない。
代わりに神殿を彩るのが多種多様な紋様。アール・ヌーボーチックに植物紋様を組み合わせたものから、幾何学模様のパターンなど、モスクの中は驚きでいっぱい!
余談になるけれど、モスクを見学する際何が嬉しいって、マレーシアでは男女同じ礼拝堂で見学やお祈りができること。国によって、女性はメインの礼拝堂に入れないことがしばしばあるけれど、マレーシアでは心配無用!
マレーシアのモスクの中でも、色やデザイン、材質にこだわった、クアラ・ルンプル近郊で行きやすい個性派のモスク4つを紹介!
個性派モスク3選
国立モスク・Masjid Negara(マスジド ネガラ)クアラ・ルンプル市
首都クアラ・ルンプルにある、マレーシア最大規模の国立モスク。
1965年竣工で、マレーシア近代モスクの傑作とも言われている。通常のモスクの屋根はタマネギ型になっているけれど、こちらの国立モスクは18角形の星形になっており、水色のドームはまるで水がどこまでも流れていくような涼し気なデザインで、暑さを和らげてくれるよう。
室内写真
室内に入っても天井の曲線美が美しい。ステンドグラスも青色、ランプやシャンデリアは黄色(金色)で統一されており、壁・絨毯・扉など細かい部分まで華やかな装飾が凝らされている。
特に夕方からはブルーの照明でライトアップされていて、お祈り時間にコーランが流れると幻想的な雰囲気がマシマシ。
地元の人はこちらの国立モスクをブルーモスクと呼んでいるよう。
クアラ・ルンプル市中心部にある、マレー鉄道「クアラ・ルンプル駅」から徒歩5分とアクセス抜群、イスラム図書館やギャラリー、会議室なども見学できるので、クアラ・ルンプルを訪問した時はぜひ立ち寄りたい。
Masjid Negara
住所:Jalan Perdana, Tasik Perdana, 50480 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur, マレーシア
電話番号: +60 3-2107 3100
ガウンの貸し出し:あり(紫)
入場料:無料
アイアンモスク・Masjid Tuanku Mizan Zinal Abidin(トゥアンク・ミザン・ザイナル・アビディン・モスク)プトラジャヤ市
SNSで人気のピンクモスクを目指してプトラジャヤを訪れる人は多いはず。時間が許す限り一緒に訪問したいのがこちらのアイアンモスクこと、「トゥアンク・ミザン・ザイナル・アビディン・モスク」。
全体の7割以上が鉄でできているため、アイアンモスクの愛称で親しまれている。
こちらのモスク、通常のモスクにはある、お祈りを知らせるための塔「ミナレット」が無い点が特徴的。内部はドイツや中国のデザインに刺激を受けて作られている部分もあるという、超近代的な建物。
室内は床から壁、柱まで全てが真っ白、床に絨毯が敷かれていないというのもなかな驚きだ。ついでと言わずとも一見の価値がある。
ピンクモスクまで来てしまえば車で10分程度。プトラジャヤ駅からはバス(J05, 501, L08)も出ているので、公共交通機関派の方も安心!
Masjid Tuanku Mizan Zainal Abidin
住所:No. 25 Jalan Tunku Abdul Rahman Presint 3 62100 Putrajaya
電話番号:03 8880 4300
ガウンの貸し出し:あり(紫)
入場料:無料
ブルーモスク・Masjid Sultan Salahuddin Abdul Aziz(スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク )セランゴール州
ピンクモスクと並んで大人気なのが、こちらのブルーモスクこと「スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・モスク」。24000人の収容人数を誇る、世界で4番目に大きいモスクと言われている。
4つのミナレットに囲まれた青と白のモスクはまるでお城!
首都クアラ・ルンプルからはバスや電車で1時間ちょっと、タクシーに乗れば30分~1時間(渋滞状況によるため、お昼などの空いている時間がおすすめ!)で到着。
こちらのブルーモスク、個人での自由見学方式ではなく、まず受付をしてから順番を待ってグループで見学する様子。見学所要時間は1時間~2時間程度なので、余裕を持って計画を立てておく必要がある。
Masjid Sultan Salahuddin Abdul Aziz
住所:Persiaran Masjid St., Sekysen 14, 40000 Shah Alam, Selangor, マレーシア
電話番号: +60 3-5523 8006
ガウンの貸し出し:あり(青)
入場料:無料
Masjid Putra(マスジドプトラ)ピンクモスクへ行ってきた
マレーシアを訪れたらぜひ立ち寄りたいのがこちらのピンクモスク。
位置的にはクアラ・ルンプル市内からクアラ・ルンプル国際空港までの間にあるため、グラブタクシーなどで行きや帰りに寄るのがおすすめ。
Masjid Putra(マスジドプトラ)ピンクモスク
ピンクモスクこと「マスジドプトラ」があるのはクアラ・ルンプルから約25㎞離れたプトラジャヤ市。
新行政首都と呼ばれており、どうやら霞ヶ関みたいな感じらしい。高級官僚のオフィス(や、高級そうなアパート!)が立ち並んでいた。
行政機関ばかりだと言うのに街自体はカラフルで可愛く、日本とは違うなぁとしみじみする。
こちらの緑のドームが可愛い建物はピンクモスク前の裁判所。
今は車が止まりまくっている裁判所前の広場、深夜は走り屋のバイクで埋め尽くされるっていうんだから、ゆるさもまたタマラナイ。
プトラジャヤ市に入ると、かなり遠くからでもピンクモスクのドームとミナレットが見えてきて一気にテンションが上がる。遠目に見てもめっちゃピンク!
入口で貸出されている赤いガウンを借りて中に入ると、一面さらにピンク!噂に違わずピンクモスク内はとってもピンクで可愛く、日本人がたくさん居た。
受付の方と話していると、
「日本人には人気過ぎてパンフレットが毎日無くなるの」
とのことで、16時頃訪問するとパンフレットは完売御礼。すごいぜ。
でもわかる!この細部まで描き込まれた植物紋様、華奢なデザイン、細やかなステンドグラス。
イスラム教徒でなくてもうっとりするわ。
ドームの真下はお祈りスペースになっており、「写真を撮りたい人はこちら」とポールでしっかり分けてあったので、逆に写真を撮らせていただきやすくて良かった。
礼拝堂外中庭から。こちらのピンクモスク、素材はバラ色がかった花崗岩が使用されており、優しい色合いが重ねれているのがなんとも言えず落ち着く。
最近は、ピンクモスクを囲むようにある湖の中からモスクをながめる30分ほどの湖クルーズが流行っているそうで、中庭からたくさんの船が揺られているのを眺めるのも趣があった。
Masjid Putra
住所:Persiaran Persekutuan, Presint 1, 62502 Putrajaya, Wilayah Persekutuan Putrajaya, マレーシア
電話番号:+60 3-8888 5678
ガウンの貸し出し:あり(赤)
入場料:無料
マレーシアならではの個性派モスク巡りを楽しんで!
伝統的なモスクのデザインとは一味違う近代モスクや、カラフル過ぎるフォトジェニックなモスクなど、マレーシアの首都、クアラ・ルンプル周辺の個性派モスク4選を紹介した。
モスク巡りがメインなら、上手く予定を立てれば1日で見て回れなくもないし、数日滞在するなら確実に巡ることができるはず!マレーシアモスク巡り、とくにアラベスクなデザインが大好きな女性におすすめしたい。
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